ひょんなことから、強豪の高校サッカー部に入部することになった主人公のつくし。
彼は、サッカー初心者で運動音痴。しかも人と競うことを極端に嫌う彼が強豪サッカー部で居場所を見つけていく物語。
ドリブルもシュートも全く駄目な彼。だけど、彼がチームに入ると別のチームの如く機能し出す・・・
それは、彼が誰かがボールを失いそうになったら、それを予測して動き、ふたたび仲間に繋げる。
誰がどのコースにドリブルするのか?誰がいつシュートを打つのか?誰が誰にパスを出すのか?
普段から、チームメイトのプレーの癖や好みを意識している彼にしかできないプレースタイル。
それは、FWながら得点はいらない。活躍もいらない。自己犠牲から存在している。
彼の人生の大半は、車いすのお母さんといた。
彼女から見れば、下水のふたのデコボコや、道路のわきの小さな溝。ひとまたぎ出来る電車と駅の隙間も、危険なものはたくさんある。
往々にして世の中は弱者に優しくできてはいない。
ある日、小学生のつくしとお母さんが電車で動物園に出かけた。
ホームでのあまりの人の多さで身動きができない彼らに、後にいた男性が舌打ちする。「ちっ、んだよジャマだな」
頭にきたつくしは、男性に文句を言おうとするが・・・
すかさず、お母さんが「すいません。すぐどきますんで!!」と謝る。それを見たつくしは
つくし「どうしてお母さんは怒らないの!?あんな奴に!!お母さんは悪くないのに・・・」と泣きだす。
母「あの人は、もしかしたら、ものすごく急いでいたかもしれないよ。もしかしたら、すごくお腹が痛かったかもしれない。会社で嫌なことがあったかもしれない。子供が風邪をひいていたかもしれない。」
つくし「でもだってずるいよ・・・お母さんだって」
母はつくしをまっすぐ見てこう言った。
「つくし!!相手のことを常に考えていなさい。誰かを思いやって行動すること。生きていく上でそれが一番大事なんだから」
「つくしには、それができる強さがある。それはお母さんが知ってる!」
それを聞いたつくしは首をふりながら
「僕は強くないよ!!泣き虫だし学校でもしょっちゅういじめられてるし・・・」
お母さんは強いまなざしで優しく言った。「忘れないでつくし。優しいとは強いということなのよ!!!」
ありがとうお母さん。でも僕はやっぱり弱虫だから、みんなみたいに勇敢に戦ったり、競い合うことはできないよ。僕にできることは走る事だけ。だからせめて誰よりも誰かのために走る!!僕じゃない誰かのために命がけで走るんだ!!だって僕はもう少し・・・もう少しでいいから・・・このチームでみんなと一緒にサッカーがしたいんだ!!!!!
いや~~~いい話です
利他の心。自己犠牲の精神。
漫画から学ぶ事って意外と多いですよ
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